【ホ1-24】キツのナと、ホムシサル、アヤ


180
(原文池田 満 (著):「ホツマ縄文日本のたから」展望社 :p206-207 より)


オンタカラ

御田から

ヨロコビカエス

喜びかえす

キシヰクニ

キシヰ国

アヒの マエミヤ

アヒのマエ宮

タマツミヤ

タマツ宮

ツクレはヤスム

造れば休む

アヒミヤお

アヒ宮を

クニカケと ナス

国懸となす


(解説)

オンタカラは、御宝で、民(国民)を意味するという解釈もあるようです。
私は、ここは、素直に
稲虫の去った田んぼから、
喜びに沸きかえるキシヰ国の人々
くらいの意味でいいのではないかと考えています。
稲虫祓いの御礼に、キシヰ国の人々は、
アヒのマエ宮とタマツ宮を新しく造ることにしたそうです。
ムカツ姫さまにアヒのマエ宮を
ワカ姫さまにタマツ宮を
アヒのマエ宮は、以前からあった、
アヒ宮の隣に造られ、
現在も日前神宮(アヒのマエ宮)と
国懸神宮(アヒ宮)とが並んで建っています。
「アヒのマエ宮」の「ヒ」は、特殊文字です。
縦棒のかわりに、御日様のイメージが描かれています。

(解説を書くにあたり、 池田 満 (著):「ホツマ縄文日本のたから」の解説文を参考にしております)
(このページの記載に、間違い等があった場合の責はすべて 無宗だ にあります。)


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【ホ1-23】キツのナと、ホムシサル、アヤ


175
(原文池田 満 (著):「ホツマ縄文日本のたから」展望社 :p206-207 より)


ドヨマセバ

響かせれば

ムシ トヒサリテ

虫 飛び去りて

ニシのウミ

西の海

ザラリ ムシ サリ

ザラリ 虫去り

ヱオハライ

穢を祓い

ヤハリ ワカヤギ

やはり 若やぎ

ヨミカエル

甦る

ソロにミノリテ

ソロに稔りて

ヌバタマノ

ぬばたまの

ヨノカテヲウル

世の糧を得る


(解説)

「どよませば」は、「響かせれば」と訳しているようです。

ざらり 2 3 (副)

(多く「と」を伴って)
(1)表面がざらざらしたさま。
「―とした手触り」
(2)なめらかでないものが触れ合って発する音を表す語。ざらざら。
「雨の蘆辺も乱るる片男波、あなたへ―、こなたへ―/謡曲蘆刈」
(3)残るところのないさま。残らず。
「万事を底たたいて語りける。―と聞いて合点して/浮世草子一代女 4」

「ザラリ」は(3)の意味でしょうか?
(2)も捨てがたいですが、「残らず虫が去った」の方が、「羽音にぎやかに虫が去った」よりはしっくりきます。

やはり 2 【矢張り】 (副)

〔「矢張り」は当て字〕
(1)以前と同じ状況であるさま。事態が変わらずに続いているさま。
「今でも―あのまま残っている」
(2)前もってした予想や判断と同様であるさま。また、他の例から類推される状況と現実が同じであるさま。
「―彼一人が反対だった」「私も―自動車で行きます」
(3)さまざまないきさつがあって、結局、初めに予測した結論に落ち着くさま。一般的な常識うわさなどに違わないさま。
「随分気をつけていたが―ミスがある」「若く見えても―もう年だ」
(4)動かないでじっとしているさま。
「他人を雇うて銭を出して我は―居るを居更と云ふぞ/史記抄 16」
――野に置け蓮華草(れんげそう)
レンゲソウのような野の花は、やはり野原に咲いているのが似つかわしい。ものには、本来それにふさわしい場所というものがある。

「やはり」はこういうニュアンスで使われるのですね。勉強になりました。
「ソロに稔りて」の「そろ」はよくわかりません。
よく見ると、「ソロに稔りて」の「ソ」「ロ」は特殊文字ですね。
http://julian.way-nifty.com/nwk_woshite/2006/04/post_7e4b.html
に、
「ソ」 – 穀物、特に水田で出来る米を示す、ヲシテ文字
「ロ」 – 穀物、特に畑で出来る穀物を示す、ヲシテ文字
と書かれていました。

ぬばたま 0 【〈射干〉玉/▽野▽干玉/▼烏玉/▼烏▽珠】

黒い珠、またはヒオウギの実のことというが、未詳。うばたま。むばたま。

ぬばたま-の 【〈射干〉玉の】 (枕詞)

(1)「黒」にかかる。
「―黒き御衣(みけし)をまつぶさに取り装ひ/古事記(上)」
(2)「黒」に関係深いものとして、「夜」「夕」「こよひ」「昨夜(きそ)」「髪」にかかる。
「青山に日が隠らば―夜は出でなむ/古事記(上)」「―夕(ゆうべ)に至れば/万葉 199」「―今夜(こよい)の雪にいざ濡れな/万葉 1646」「―昨夜は返しつ今夜(こよい)さへ我を帰すな道の長手を/万葉 781」「―髪は乱れて/万葉 1800」
(3)「夜」「(黒)髪」に関係深いものとして、「夢」「月」「妹」にかかる。
「我が背子がかく恋ふれこそ―夢(いめ)に見えつつ/万葉 639」「―月に向かひて/万葉 3988」「―妹が乾すべくあらなくに/万葉 3712」

米の籾は黒かったのでしょうか?

(解説を書くにあたり、 池田 満 (著):「ホツマ縄文日本のたから」の解説文を参考にしております)
(このページの記載に、間違い等があった場合の責はすべて 無宗だ にあります。)


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【ホ1-22】キツのナと、ホムシサル、アヤ


171
(原文池田 満 (著):「ホツマ縄文日本のたから」展望社 :p204-205 より)


タネ ハタネ

田根 畑根

ウムスギサカメ

ウムスギサカメ

マメスメラの

マメスメラの

ソロハモハメソ

ソロハモハメソ

ムシモミナシム

虫モミナシム

クリカエシ

繰り返し

ミモムソ ウタイ

三百六十 詠い


(解説)

ワカのマシナイです。
57577より一音多い、57677の三十二音です。
魔物を祓うための歌は一文字多くして、魔を間に入れないようにするそうです。
それを考えると「ミソメをマテに」は
ムカツ姫と30人の女性で31人、これにワカ姫を加えて32人で、
32音のまじないを詠ったのではないかと考えます。
繰り返し360回詠ったとあります。
呪いを唱えて、時間を計ってみると、一回に10秒程度かかります。
このペースを維持できるかどうかは無視して計算すると
360回×10秒=3600秒=60分=1時間。
まじないの意味は私にはよくわかりませんが、
以下のように訳しているサイトがありました。
http://www.hotsuma.gr.jp/aya/aya01.html
稲種(タネ)・畑種(ハタネ) 大麦(ウム)・小麦(スキ)・大触豆(サカメ)
大豆(マメ)・小豆(スメラ)の ゾロ(稲)葉(は)も 喰(は)めそ
虫(むし)もみな鎮(し)む
http://mahina3.web.fc2.com/waka_hime/hotuma001-10.htm
http://www21.tok2.com/home/hawaii/kodai/hotuma001-10.htm
こちらのサイトでは、折句であるとの指摘がなされていました。

おりく をり― 0 2 【折句】

和歌俳句川柳で、五音または三音の語の一音ずつを各句の初めに置いて詠む歌。「かきつばた」を「〈か〉らころも〈き〉つつなれにし〈つ〉ましあれば〈は〉るばるきぬる〈た〉びをしぞ思ふ」と詠む類。

(解説を書くにあたり、 池田 満 (著):「ホツマ縄文日本のたから」の解説文を参考にしております)
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【ホ1-21】キツのナと、ホムシサル、アヤ


167
(原文池田 満 (著):「ホツマ縄文日本のたから」展望社 :p204-205 より)


コノウタお

この和歌を

ミソメお マテに

三十女を両手に

タタツマセ

佇ませ

オノオノトモニ

各々共に

ウタはシム

詠は強む

イナムシ ハラフ

稲虫 祓う

ワカのマシナイ

ワカの まじない


(解説)

解説の必要はないですね。
「ミソメをマテに」は30人の女性を(ムカツ姫の)両側に
ということだと考えますが、
左右それぞれ30人なのか、
左右それぞれ15人なのか、悩みますw。
「ウタハシム」の「ハ」が助詞の「ハ」というのが少し気になります。
音だけで聞くと「詠わせる」の意味と取れるのですが、
助詞の「ハ」だと「ウタ」=「シム」と考えるのかなぁ?
よくわかりません。
ここでは、ホムシ、ホオムシではなく、イナムシと言ってますね。
この言いかえの理由もよくわかりません。
「ワカのマシナイ」の「ワカ」は、ワカ姫の「ワカ」だと思います。
「和歌」であれば、「ワカ」ではなく「ウタ」と言ったのではないかと。

(解説を書くにあたり、 池田 満 (著):「ホツマ縄文日本のたから」の解説文を参考にしております)
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【ホ1-20】キツのナと、ホムシサル、アヤ


163
(原文池田 満 (著):「ホツマ縄文日本のたから」展望社 :p204-205 より)


ユキヒラキ

行き ひらき

タの キに タチテ

田の 東に 立ちて

オシクサに

おし草に

アフグ ワカヒメ 

あふぐ ワカ姫

ウタ ヨミテ

和歌 詠みて

ハラヒタマエハ 

祓い 賜えば

ムシサルお

虫去るを

ムカツヒメより

ムカツ姫より


(解説)

「急ぎキシヰに行きひらき」で、
急いでキシヰに行かれたの意味だと思いますが、
「行きひらき」の「ひらき」が今一不明。
「おし草」の「おし」が何を意味するのかも今一不明。
「あふぐ ワカ姫」は、「ワカ姫が呪具である扇であおぐ」というのがひとつの解釈。
「汚し草のひどさにワカ姫が思わずあえいだ」という解釈も可能かな?
まず、ワカ姫が和歌の効果を確かめてから、ムカツ姫に本格的な朗唱をお願いするということらしいです。

(解説を書くにあたり、 池田 満 (著):「ホツマ縄文日本のたから」の解説文を参考にしております)
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【ホ1-19】キツのナと、ホムシサル、アヤ


159
(原文池田 満 (著):「ホツマ縄文日本のたから」展望社 :p204-205 より)


アルカタチ

ある形

ツグル イサワの

告ぐる イサワの

ヲヲンカミ

ヲヲン神

アマの マナヰに

天のマナイに

ミユキ アト 

御行き後

タミの ナケキに

民の嘆きに

ムカツヒメ 

ムカツ姫

イソギ キシイに

急ぎ キシイに


(解説)

その有様を告げるイサワの
ヲヲン神(アマテルカミ)は
天のマナイに御行き後で不在
民の嘆きに応えるために
アマテルカミの正妻のムカツ姫は
急ぎキシイに行かれた。
天のマナイは山陰地方だそうです。

(解説を書くにあたり、 池田 満 (著):「ホツマ縄文日本のたから」の解説文を参考にしております)
(このページの記載に、間違い等があった場合の責はすべて 無宗だ にあります。)


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【ホ1-18】キツのナと、ホムシサル、アヤ


156
(原文池田 満 (著):「ホツマ縄文日本のたから」展望社 :p204-205 より)


シカルノチ

しかる後

イサワの ミヤに

いさわの 宮に

ハベルトキ

侍る時

キシヰの イナダ

きしゐの稲田

ホヲムシに 

穂ヲ虫に

イタムおナケキ

傷むを嘆き


(解説)

そうして育った後で、
捨て子に出されたワカヒメさんは、
アマテルカミの実の姉なのですが、
アマテルカミの妹として引き取られ、
いさわの宮で暮らすようになります。
いさわの宮というのは、
現在の三重県志摩市にあったと考えられているようです
この時に、きしゐから
稲田が穂虫によって傷み
民が嘆いていると知らせがきます。
きしゐは、現在の和歌山市

(解説を書くにあたり、 池田 満 (著):「ホツマ縄文日本のたから」の解説文を参考にしております)
(このページの記載に、間違い等があった場合の責はすべて 無宗だ にあります。)


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【ホ1-17】キツのナと、ホムシサル、アヤ


ho1-153.gif
(原文池田 満 (著):「ホツマ縄文日本のたから」展望社 :p204-205 より)


キはヒガシ

木は東

ハナハも ミナミ

花葉も南

コノミ ニシ

木の実 西

ミお ワケオフル

実を 分けおふる

キノミ ユエ 

木の実ゆえ

キミはオメカミ

君は雄雌神


(解説)

最初の「キはヒガシ」の「キ」は、
「キツヲサネ」の「キ」ではなく、
樹木の「木」と考えられます。
樹木の各部分を東南西に対応させています。
「そんなものか」で済ませば、そのまま読み流せますが、
意味をはっきりさせようとすると一歩も先に進めない気になります。
たとえば、「コノミ」と「キノミ」は同じ意味なのか、微妙に違うのかとか。
「木の実ゆえ」の「ゆえ」は、因果関係を表わしているはずだが、
「木の実」と「君は雄雌神」の関係がよくわからないとか

(解説を書くにあたり、 池田 満 (著):「ホツマ縄文日本のたから」の解説文を参考にしております)
(このページの記載に、間違い等があった場合の責はすべて 無宗だ にあります。)


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【ホ1-16】キツのナと、ホムシサル、アヤ


149
(原文池田 満 (著):「ホツマ縄文日本のたから」展望社 :p202-203 より)


ネはキタに

ネは北に

キザス ヒカシや

萌す東や

サにサカエ

サに栄え

ツは ニシツクル

ツは 西 尽くる

ヲは キミの 

ヲは 君の

クニ オサムレハ 

国 治むれば

キツオサネ

キ・ツ・オ・サ・ネ

ヨモとナカなり

四方と中なり


(解説)

北、東、南、西、中の順に説明し
「キツオサネ」は「四方と中なり」で締めています。

(解説を書くにあたり、 池田 満 (著):「ホツマ縄文日本のたから」の解説文を参考にしております)
(このページの記載に、間違い等があった場合の責はすべて 無宗だ にあります。)


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【ホ1-15】キツのナと、ホムシサル、アヤ


145
(原文池田 満 (著):「ホツマ縄文日本のたから」展望社 :p202-203 より)


カエルキタ

帰る北

ネよりキタリテ
ネにカエル

ネより来たりて
ネに帰る

キはハルワカバ

木は春 若葉

ナツ アオバ

夏 青葉

アキ ニヱモミジ

秋 ニヱ紅葉

フユ オチバ

冬 落ち葉

コレモ オナシク

これも同じく


(解説)

「帰る」に対応するのが西の次の北になります。
キツサネのネに始まってネに終わることになります。
樹木に関しても同じことがいえます。
木は
春 若葉
夏 青葉
秋 ニヱ紅葉
冬 落ち葉

(解説を書くにあたり、 池田 満 (著):「ホツマ縄文日本のたから」の解説文を参考にしております)
(このページの記載に、間違い等があった場合の責はすべて 無宗だ にあります。)


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